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眠る器たち サイドラパンク!!

 俺のターン! 《ハリケーン》発動! 次に手札の《サイバー・ドラゴン》三体を《パワー・ボンド》により融合し、《サイバー・エンド・ドラゴン》を特殊召喚!!
 さぁ、行けサイバー・エンド……サイバー流を見せ付けてやるがいい!! 《リミッター解除》を発動――これによりサイバー・エンドの攻撃力は倍になり……16000となる……!!
 喰らうがいい、エターナル・エヴォリューション・バーストォォオオッ!!


 判ってるよ。スベってるよ。


 あ、正しくはサイバーパンクね? サイドラパンクなんて無いですからね? 因みに、実際の決闘での後攻1ターン目のサイバー・エンド手札ボンドは負けフラグ。

 はい、濁し過ぎたせいで何を書いているかよく判らなくなったので、一回器の中身を捨てて新しいものと替えます。
 今回は、幻話回線社さんの『眠る器たち』の感想ですよー。
 先ずサイバーパンクだから買った。
 好きなのです。そのジャンルが。有名どころで言えばウィリアム・ギブソン然りの攻殻機動隊然りの。ちょっと昔になるとserial experiments lainというアニメが出てきます。知らない人にはバルド・スカイっていうゲームの元ネタに近いとか言えば判りますでしょうか。俺はそのゲームやった事ないですが。
 あー? .hack? あぁ、そんなのもあったね……。
 linkなんてギャルゲは知らん。

 本自体は割と薄く、短編の『眠る器たち』と掌編の『カスケーディング・フラッド』が収録されておりました。
 世界観自体はスタンダードな仮想世界と基底現実が明確に分かれたモノで、人類はサイバネティクスにデータ世界へ殆ど引きこもり、僅かに現実に残った人々が居ます。そして現実の世話は準知機械というロボットに任せているという。

 久し振りにSFを読んだので、結構脳味噌追いついてない部分があるのですが、SFの要でもある世界観構築・考証は面白かったです。ただ、ちょっと専門用語の濫用が多過ぎて置いてきぼりが凄かった……ちょっと記憶が怪しいですが、普通のSFなら用語を出す前に単純に片仮名語を出さずに、前後でそれとなくその内容に触れて用語を文字列の記号化として意味を教えてくれるから、そのSFの科学知識が無くても取っ付き易くなるのだけれども、それが無かったのが減点ですな……やはりどうしても内容の完全な把握に追いつかなくなるので惜しい。
 剰え、SFの仮想世界感の抽象表現を視覚的に描くところとかは面白く感じたから、余計に用語のせいで食い潰された黒塗り的部分が理解出来ないのが……口惜しい。

 あと、wordを使って体裁を整えていたそうですが、これはもう殆ど読者じゃなくて同じ様に同人誌を作っている人間の視点になってしまって申し訳無い感想ですが、もっと綺麗に出来るのですよ……とこれまた残念。
 いや、まぁ、それよりも誤植か落丁か判りませんが、上から紙を貼って修正してあるところが沢山あってそれが一番焦ったのですが。
 これは……結構……。
 一体何があったのか気になってしょうがないです。

 それから、世界観の規模の割には、やはりページ数の問題なのかは判りませんが、もう少し長く<こちら側>の日常としての風景を描いて欲しかったと欲張ってみたり。ハカセと聡史君だけしかメインの登場人物は出てきませんでしたが、他にも<あちら側>は兎も角<こちら側>の社会情勢を書いてもらえたら、一体現在に於ける世界の状況は如何様になっているかが判って面白かったかなー、と。
 少し短過ぎて物足りなかった感じ? A型準知機械の構成で主題を表していたのだとは思いますが、やはり時代が違う事に裏付けられる思考や文化の違いをもう少し掘り下げてもらえたら、もっともっと「この時代に生きているモノがどんな風になっていくんだろう」と惹き込みが強く出来た筈。

 パーマネントマシンで潜った後の表現は凄い気に入りました。人格が出来上がるまでの壮大で膨大な処理を物凄く判り易く、人間の普段の五感というものが、如何に複雑怪奇なものなのかが伝わってきました。
 IT的な表現の多様な裏に、感覚的且つ理論的な構築が為されていると言うと大袈裟な言い方になるかも知れませんが、それでもまぁしかし要約すると『文章センスがグッド』ってところですか?
 逆に地の文と比べると人物の点は少し見劣りする感じが。何処か浮いて見えるというか、何処と無く何かにアーキタイプを見て取ってしまったキャラクター性ですかね? 人物描写が以上でも以下でもない様な。俺が深みを見る前に話が終わってしまったのかも知れないのですが、これと言った所謂『魅力的なキャラクター』というものが居なかったという結果に。


 さーて。
 こんなところですか。
 総合的には、話としてはとても好み。けれども本としてその他の粗が気になるるるるるるる。みたいな?

 次回も幻話回線社さんがもしも本を出すなら、綺麗に中身がまとまっていたらもっと一つの同人作品として良くなるかなー、ってトコです。

 伸代有々。成長期待。感想終了。

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